銃を持ち、猟に出るまでの
ぜんぶの順番。
手数料・有効期間・つまずきやすい所を、工程ごとに置きました。 数字はすべて警察庁・環境省・都道府県の公表資料からです。
銃を持つ許可警察署(銃刀法)
- 猟銃等講習会(初心者講習)6,900円/考査50問
- 教習資格認定8,900円/身辺調査・面接
- 火薬類譲受許可2,400円+射撃教習約30,000円
- 所持許可申請10,500円/保管設備の確認
- 銃を取得 → 14日以内に警察署で確認
獣を獲る免許都道府県(鳥獣保護管理法)
- 免許の種別を決める(第一種銃猟/第二種銃猟/わな/網)
- 初心者狩猟講習会(猟友会)で猟具と鳥獣判別に触れる
- 狩猟免許試験5,200円/知識30問・適性・技能
両方そろったら → 狩猟者登録(都道府県ごと・毎年)→ 出猟 狩猟税 第一種銃猟 16,500円 ほか/損害賠償能力の証明が必要
クレー射撃・標的射撃だけなら、左の列だけで完結します。狩猟免許は要りません。
まず、2つの制度を分けて考える
「狩猟免許を取れば銃が持てる」と思っている人がとても多いのですが、違います。 銃を持つ許可(警察・銃刀法)と狩猟をする免許(都道府県・鳥獣保護管理法)は まったく別の制度で、申請先も試験も別々です。
猟をするには両方が要ります。逆に、クレー射撃だけなら銃の許可だけで足ります。 わな猟だけなら狩猟免許だけで足ります。自分がどこまで必要かを、最初に決めてください。
- 所要
- 銃の許可はおおむね4〜8か月(自治体・混雑による)
- 順番
- 銃と狩猟免許は並行して進められる
- 窓口
- 銃=住所地の警察署 生活安全課/狩猟免許=都道府県
猟銃等講習会(初心者講習)を受ける
すべての出発点です。住所地を管轄する警察署の生活安全課に電話で予約し、 窓口で申込み。このとき『猟銃等取扱読本』が渡されます。
講習は丸1日。最後に考査があり、これに受かると 講習修了証明書が交付されます。落ちると次のステップに進めず、 また講習から受け直しになります。
- 手数料
- 6,900円
- 考査
- 50問/正誤式(○×)/60分
- 合格
- おおむね45点以上
- 有効期間
- 講習修了証明書は3年
教習資格認定を受ける(猟銃の場合)
散弾銃などの猟銃を持つ場合は、射撃教習を受ける資格があるかどうかの審査を受けます。 ここで身辺調査・面接が行われ、同居家族や近隣、勤務先に確認が入ることもあります。 あわせて、精神障害や一定の病気がないことを示す医師の診断書(精神科など)も必要です。
空気銃だけなら、このステップと次の射撃教習は不要です。
- 手数料
- 8,900円
- 有効期間
- 教習資格認定書は3か月
- 空気銃
- このステップは不要
実包を用意して、射撃教習を受ける
教習で使う実包(弾)は自分で手配します。まず警察署に 猟銃用火薬類等譲受許可を申請し、その許可証で火薬店や射撃場から実包を受け取ります。
教習射撃場で1日、実際に散弾銃を撃ちます。最後の考査(クレーを何枚割れるか)に合格すると 教習修了証明書が出ます。なお、すでに射撃の経験がある人向けに 技能検定という別ルートもあります。
- 譲受許可
- 2,400円
- 教習費用
- 約30,000円(射撃場による)
- 有効期間
- 教習修了証明書は1年
- 別ルート
- 技能検定は22,000円
所持許可を申請し、銃を受け取り、確認を受ける
銃砲店で買う銃を決め、譲渡等承諾書をもらってから所持許可を申請します。 ここでも保管設備(ガンロッカー・装弾ロッカー)の設置が前提で、 申請後に警察官が自宅の保管場所を見に来ます。
許可が下りたら3か月以内に銃を取得し、取得後14日以内に 銃を警察署へ持参して確認を受けます。ここまでで、ようやく合法的に銃を持てます。
- 手数料
- 10,500円(同時申請の2丁目以降 6,700円)
- 銃の取得
- 許可から3か月以内
- 確認
- 取得から14日以内に警察署へ
- 有効期間
- 許可日から3回目の誕生日まで
狩猟免許試験を受ける(都道府県)
銃とは別ルートです。免許は第一種銃猟(装薬銃)、第二種銃猟(空気銃)、 わな猟、網猟の4種類。銃猟は20歳以上、わな・網は18歳以上から受けられます。
試験は知識・適性・技能の3つ。知識は三肢択一30問を90分で、7割(21問)以上。 技能は持ち点100点の減点方式で、減点が30点を超えると不合格です。 鳥獣判別(狩猟鳥獣かどうかを見分ける)で落ちる人が多いところです。
- 手数料
- 5,200円/1種別
- 知識
- 30問/90分/70%以上
- 適性
- 銃猟は視力 両眼0.7以上かつ片眼各0.3以上
- 技能
- 100点満点の減点式・30点まで
- 有効期間
- 3年
狩猟者登録をして、保険に入る
免許を取っただけでは猟はできません。狩猟をする都道府県ごとに、 毎年狩猟者登録が必要です。登録すると狩猟者登録証と狩猟者記章(バッジ)が交付されます。
登録には損害賠償能力の証明が要ります。猟友会の共済に入るのが一般的ですが、 民間のハンター保険や一定額以上の資産証明でも認められます。
- 狩猟税
- 第一種銃猟 16,500円(猟区 11,000円)
- 網・わな 8,200円(猟区 5,500円)
- 範囲
- 登録した都道府県内のみ
- 期間
- その年度の猟期
猟期に出る/あるいは、撃つだけを選ぶ
猟期は原則11月15日〜翌2月15日(北海道は10月1日〜翌1月31日)で、 都道府県ごとに延長・短縮や区域の制限があります。毎年発表される 「狩猟者必携」や県の告示を必ず確認してください。
そして、猟をしないという選択もあります。クレー射撃は狩猟免許なしででき、 銃の所持許可の用途を「標的射撃」にすれば同じ手続きで始められます。 トラップとスキートという2種目があり、国体・オリンピック種目でもあります。 くわしくは クレー射撃の始め方 にまとめました。
- 猟期
- 原則 11/15〜2/15(北海道 10/1〜1/31)
- 更新
- 所持許可の更新は3年ごと(猟銃 目安 24,200円)
- 技能講習
- 猟銃の更新には技能講習 14,000円
- クレー射撃
- 狩猟免許は不要
日程は、自分で調べるしかない
猟銃等講習会も狩猟免許試験も、日程・回数・定員は都道府県ごとにバラバラで、 全国をまとめた公式の一覧はありません。調べ方はこの3つです。
| 調べるもの | どこを見るか | 検索するなら |
|---|---|---|
| 猟銃等講習会(初心者講習) | 都道府県警察のサイト。年数回・定員制で、まず警察署の生活安全課に電話予約。 | 〇〇県警 猟銃等講習会 |
| 狩猟免許試験 | 都道府県の担当課(自然環境課・林務課など)または都道府県猟友会。年3〜7回程度。 | 〇〇県 狩猟免許試験 令和8年度 |
| 初心者狩猟講習会 | 都道府県猟友会。試験とは別申込みで、締切も別。 | 〇〇県猟友会 初心者講習会 |
申請書の締切は「試験日の12日前までに必着」としている都道府県が多く、 受付期間はどれも短めです。受けたい回が決まったら、締切から逆算して動いてください。
かかるお金(警察庁の目安)
| 区分 | 猟銃・射撃教習ルート | 猟銃・技能検定ルート | 空気銃 |
|---|---|---|---|
| 初めて所持するまでの目安(1丁) | 約58,700円 | 41,800円 | 17,400円 |
| 3年ごとの更新の目安(1丁) | 24,200円 | 24,200円 | 10,200円 |
出典:警察庁「猟銃・空気銃所持許可の 初めて所持する場合/更新する場合」(令和6年版)。 射撃教習の教習費用を含み、認知機能検査(75歳以上・650円)は含みません。 手数料は都道府県で異なる場合があります。狩猟免許・狩猟者登録・銃本体・保管設備の費用は別途です。
よくある質問
狩猟免許を取れば銃を持てますか?
持てません。銃の所持は銃刀法にもとづく警察の許可、狩猟免許は鳥獣保護管理法にもとづく都道府県の免許で、別の制度です。銃猟をするには両方が必要です。
全部でいくらかかりますか?
警察庁が示す目安では、猟銃1丁を射撃教習ルートで持つ場合の手数料等が約58,700円(教習費用を含む)、技能検定ルートで41,800円、空気銃なら17,400円です。これに銃本体・ガンロッカー・狩猟免許5,200円・狩猟者登録と狩猟税・猟友会費・装備が加わります。
どのくらい期間がかかりますか?
初心者講習の予約待ち、教習射撃場の予約待ち、身辺調査の期間で大きく変わります。おおむね4〜8か月みておくと現実的です。狩猟免許試験は都道府県ごとに年数回なので、その日程が全体のスケジュールを決めることも多いです。
18歳・19歳でもできますか?
わな猟・網猟の狩猟免許は18歳から受けられます。銃猟免許と猟銃の所持許可は原則20歳以上です(空気銃は18歳以上、日本体育協会推薦の選手など一部例外があります)。
狩猟はしないでクレー射撃だけしたいのですが?
できます。狩猟免許は不要で、銃の所持許可の用途を「標的射撃」として申請します。手続きは 01〜04 と同じで、警察署での面談時に目的をはっきり伝えてください。
